コラムcolumn

居住用マンションでの美容室開業について

居住用マンション
 

近年、ネイルやエステ・リラクゼーションなどのサロンを居住用マンションの1室で経営される方が増えています。
通常のテナント物件より狭いので、抱えられる顧客数は少ないですが、「1人で運営するには丁度良い」「物件取得費用が安い」という部分に惹かれるようです。

美容室経営においても、居住用マンションでの開業を希望する方はいます。

ただし、その場合はいくつかの条件をクリアする必要があります。
居住用マンションの全ての物件がお店を開業して良いとは限りませんし、許可が取れたとしても、配管工事などで制限がかかってくるからです

本コラムでは、居住用マンションでの美容室開業におけるメリット・デメリット等について解説いたします。



居住用マンションで美容室を開業するメリット

(1)初期費用を安く抑えられる

一番のメリットは必要資金が安く済む点です。
高級マンションの高層階なら話は別ですが、大抵の場合、路面店やテナント物件よりは室内の面積が狭いので、物件取得費用は安くなるでしょう。

小規模経営となるので、当然月々のランニングコストも少なくなります。


(2)自分一人で運営できる

一人での運営が前提ですので、お客さんとマンツーマンで丁寧なサービスをしたい方に向いています。


(3)自宅と兼用も可能

自宅と兼用することもできるので、育児等の理由で勤務時間に柔軟性をもたせたいオーナー様にぴったりです。


(4)マンションの他の住人を顧客にできる可能性がある

他の住人の方々にとっては、「すぐ近くにあるお店」「同じマンションに住んでいる方が経営するお店」ということで、どちらかといえば良いイメージとなります。

一度利用してもらえればリピーターになる確率も高いでしょう。



居住用マンションで美容室を開業するデメリット

(1)工事が思い通りにできない可能性がある

美容室向け工事は電気・水道・ガスなど大掛かりな施工が必要ですが、住宅用の物件では施工許可が下りない場合があり、事前確認が必須です


(2)場所が分かりづらく集客に工夫が必要

マンションの一室を使う以上、路面店のように通行人に対してアピールできません。

HPやSNSを使った宣伝、ビラ配りなど、集客に工夫が必要です。


(3)他の住人への配慮が必要

騒音や臭いについては十分に配慮しなければなりません。

夜遅くまでの営業はトラブルになりやすいので、注意が必要です。


(4)スペースが限られるので、1日に捌けるお客さんは少ない

小規模経営になるので、お客さんの数は限られます。



物件選びが大切

一番大事な部分ですが、住居用として契約した物件を営業に使用するのは契約違反です。
物件を管理する大家さんに対し、きちんと許可を取った上で契約をしましょう。

また、物件によってできることは分かれます。
「内装工事は良いが配管工事はだめ」「看板を出すのはNG」など細かい条件が決まっているので、物件の選定段階で必ず確認を取りましょう。

  • 営業目的で借りられるか
  • 工事に制限はあるか、どこまで可能か
  • 住所を営業所として登記可能か
  • ホームページやチラシに住所を掲載して良いか
  • 部屋の外に看板を出して良いか

上記条件は一例です。自身のお店にとって必要な条件を整理して物件を探しましょう。
美容室開業のできるマンションは以外と沢山ありますが、くれぐれも選定は慎重に行ってください。



まとめ

今回は居住用マンションでの美容室開業について解説いたしました。

居住用はあくまで居住用なので、開業できるかどうかは物件次第です。
そのため、物件選定は慎重に行い、自身の条件にぴったり合うものを見つけましょう。




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